GVBインプレッサとKZ1000とCBRと。

インプレッサGVBとCBR250RRとKZ1000の整備記録と備忘録ですが良くも悪くも誰かの参考にでもなれば幸いです。

DIY カワサキ[Z1000A] キャブの同調調整をしてみた話

以前から聞いたことはあった同調調整という言葉。

やってみたいとは思っていたものの、設備面でも技術面でもなんとなくハードルが高くて今まで手を出せずにいたのですが、この度思い切ってチャレンジしてみましたで、その話を。

 

そもそも同調調整というのは何かと言いますと、(素人の私なりの解釈で、かつ簡単に言うならば、)複数気筒のエンジンの気筒一つ一つが同じ力で回るように、それぞれの気筒が同じ量の空気を吸うように調整することです。(よね?)

例えばZは4気筒ですが、1番と4番の気筒では頑張って回っているのに2番と3番の気筒はやる気がなくてあんまり頑張っていない、となると当然ちぐはぐになってしまいスムーズさに欠ける事になってしまいます。 

やはりエンジンがスムーズに回るためには4気筒の力がそろっている必要がある(らしい)のです。

それぞれの気筒の出力を揃えるには当然キャブのセッティングやエンジンの圧縮などが揃っていることはもちろん、空気を吸い込む量もそろっている必要があります。

例えばアクセルオフのアイドリング状態でも、スロットルは完全に閉じている訳ではなく、アイドリングするために必要な空気を吸い込むためにわずかな隙間が空いているわけですが、この隙間を揃えようというのが今回の目的です。

(※今回の手法からすると、正確には同じ空気量を吸い込めるようにそれぞれの隙間を調整しよう。のほうが正しいかもしれませんが。)

この同調が狂っているとアイドリングが不安定になったり、スムーズに吹け上がらなかったりといった影響が出るようなので、それこそまさに私のバイクの悩みの一つ!

そこで、これらの改善を見込んで今回チャレンジしてみました。

 

まずは必要な道具を揃えなければいけません。

それぞれの気筒がどれぐらいの空気を吸っているのかが分からないと調整しようがないので、負圧を計測するためのメーターが必要になります。

今回の作業のために購入したもの①

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4連バキュームゲージです。

STRAIGHT(ストレート)さんというメーカーさんの物です。

14,800円でした。

一つの負圧計を分岐させて接続しそれぞれの気筒ごとに順番に揃えていく方法もあるようですが(詳しい説明は割愛)、作業手順が増えるし、ただでさえ慣れない作業がより複雑になりそうだったので、奮発して一番わかりやすい4連メーターでの計測を採用しました。

ただこの4連メーター選びもかなり悩みまして。

1万円を切るようなものから何万円もするような高価なものまであり、結果的には通販サイトのレビューなどを見て、価格も許容範囲かつそれなりに高品質との評価の多かったこの商品にしたのですが、どの商品も決め手に欠き本当に悩みました。

特に計測機器は正確じゃないと意味がないものですが、計測機器が正確かを計測した情報はなかなかなく商品選びに困りますね。

とはいえウダウダ言ってると話が進まないので、買ったからには正確と信じて使用したいと思います。実際に届いた商品を見ても思った以上に安っぽくなくて良さそうです。

Zはキャブとエンジンをつなぐインシュレーターという部分に負圧計測用の口があるのですが、そこに接続するためのホースもメーターに付属していて、その点も良かったです。

↓画像中央のキャブとエンジンの間の部分。

 下向きに出ているキャップを外してホースを接続する。

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(もちろん4気筒それぞれのインシュレーターに接続できるようになっています。)

 

今回の作業のために購入したもの②

ガソリン用サブタンクです。

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同調調整はキャブの上部を開けて作業するので当然、燃料タンクが邪魔です。

なのでタンクを外すことになるのですが、計測中はもちろんエンジンをかけないといけませんので燃料を供給しなければいけません。

そこでこのサブタンクを接続し上から吊って点滴のようにガソリンをキャブに送り込む作戦(?)です。

 

で、準備完了の図がこちらです。↓

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①キャブの調整ですので油面が揃うようになるべく車体は水平が良いと思うのですが、残念ながらバイクスタンドは無いので、サイドスタンドの下に角材を挟んで水平にし、逆側に倒れないようにジャッキで支えています。

②調整に時間がかかってオーバーヒートしないように扇風機で風を当てています。(扇風機が弱くて気休め程度です。工場などにあるオレンジのデカいのが欲しいです。)

③燃料タンクは外してサブタンクがつながっています。私のバイクは左右に分かれているのでサブタンクが二つあります。ひとつから分岐しても良かった。)

④4連メーターにはインシュレーターからそれぞれホースがつながっています。

⑤事前にアイドリングしてエンジンを温めてあります。

⑥見ての通りサブタンクや燃料・電球を吊っているのは脚立。ダサいけど十分な活躍。

⑦キャブのトップカバー(ふた)は外してあります。

 

準備ができたらエンジンをかけます。

エンジンをかけるときはバキュームメーターの根元の部分を締めこんでおきます。

いきなりドカッと過剰な負圧がかかるとメーターに良くないようで、説明書にもそう記載されています。

エンジンがかかったらゆっくりと緩めてやると負圧がかかりメーターの針が動きます。その時点では針はブレブレでどこを指し示しているのかわからないのですが、今度は逆にゆっくり締めこんでいくと針が落ち着いてきます。4つとも緩める→絞るを行います。

最初の時点でのメーターがこちら↓

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見事にバラバラです!嬉しい!

こういう時、複雑な感情なのですが、異常がある方が嬉しくないですか?

仮にこの時点でビシッと揃っていたりすると改善の余地がないことになりますので、異常があった方がせっかく機材を購入した甲斐があるというものです。

バラバラなことが確認できましたので、エンジンをかけたまま調整に入ります。

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キャブのふたを開けたところにある↑の画像中央のナットを緩め、マイナスドライバーでイモネジを上下することで下にあるシリンダーを上下させて空気の通り道を調整する仕組みです。で調整したらナットを締めて固定する。この繰り返しです。

メーターを見ながらイモネジを回すと針が動きますので4つとも揃うまで調整すればいいのですが、これがなかなか難しいです。

というのも、一つを触るとほかの3つも影響を受けて上がったり下がったりします。

それに伴ってアイドリングも上がったり下がったりするので、アイドリング調整ダイヤルも随時調整します。

細かいことをいうと〇番を基準にする。などいろいろあるようなのですが今回はとりあえず4つが揃うことを目標にちょっとずつ調整しました。

で、最終的にはこちら↓

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4つとも同じ値を示しています。

この過程で明らかにアイドリングの音が変わっています。今まではあまり気にもしていなかったのですが、揃ったというか落ち着いたというかスムーズな音に変化しています。

プラセボ(思い込み)かとも思いましたが、何の作業をしているか知らない通りがかった家族にも音の変化を指摘されましたので間違いなく変化しているようです。(動画でも撮っておくべきでした。)

ということで今回の作業はこれで終了です。メーターを外し、キャブに蓋をして、タンクを戻し、片づけたら完成です。

正直言ってこの作業手順が正しいのか分かりませんし、『キャブを触る』のは私の中ではハードルの高い作業なのですが、そんなこと言ってても仕方ないので少しずつ出来そうなことにチャレンジして経験を積んでいきたいと思います。

 

ところでその後、実際に走行してみた感想なのですが、走りに関しては違いが明確に分かるといえるほどの変化は感じませんでした。が、少なくともアイドリングから低回転時の排気音のバラつきは明らかに減ったように思いました。

致命的な故障修理などではなく、この手のメンテナンスは何か一つでガラッと変わるということは無いと思いますので少しずつ出来ることを増やしてコツコツとメンテを積み重ねていってあげたいと思います。