GVBインプレッサとKZ1000とCBRと。

インプレッサGVBとCBR250RRとKZ1000の整備記録と備忘録ですが良くも悪くも誰かの参考にでもなれば幸いです。※Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

バイクのエンジンがかからない!CBR250RR MC22 プラグとコードとコイルをチェックして故障修理した話

たまにしか乗らないCBRのエンジンがかからなくなってしまいました。

おそらく1990年式なので、この記事の執筆時点ですでに30年以上!が経過しているということで、だんだんと旧車の部類に入ってきています。

そりゃ、色んなところにガタが出てもおかしくはない。ということで、各所を点検しながらエンジンがかからない原因を究明したいと思います。

 

ちなみに、一応最終的にはエンジンを再始動させることができまして。

同じ世代のバイクなら原因究明の考え方は大体一緒だと思いますので、誰かの何かの参考になれば幸いです。よろしければ読んでやってくださいませ。

故障状況としては、

◯セルはキュルキュルと問題なく回る。

◯しかしセルが回るだけで、ブルンともボゴッとも爆発の気配はない。

◯前回エンジンがかかったのを確認したのは2ヶ月ぐらい前

状況からは色んな可能性がありすぎて、原因が分からないので順番に検証して消去法で原因を特定していきます。

 

容疑者①バッテリー

まずセルが回る時点でバッテリー上がりでない事は間違いないと思うのですが、念のため充電してみます。電圧が下がっていて勢いが足りない可能性も無きにしも非ず。

でも満充電にしても症状に変化はありませんでした。

体感的にもセルは元気よく回っていて、バッテリーが原因では無さそうです。

 

容疑者②燃料コック

キャブレターに燃料が供給されていないのでは無いか。と考えました。

MC22の燃料コックは負圧式で、エンジンがかかっている時だけ燃料が流れる仕組みです。

正確にはエンジンがかかって、インマニの負圧によりホースで繋がったコックのダイヤフラムが作用して燃料が流れる仕組みです。

なので、負圧で燃料が流れるかを確認します。

↑の画像で手前の細い管が負圧ホースがつながっている管。

奥の管が燃料が流れる管です。

コックをONの状態にして、手前の管に適当なホースをつなぎ、

その先端を口で咥えて吸込みます

吸い込むことで負圧がかかりますので、その間だけ燃料が流れれば正常に作用しているという事です。

 

ガソリンがこぼれないように奥の管の先ににカップで受けながら、ホースを吸うと・・

問題なくガソリンが流れてきました。

燃料コックは正常なようです。

 

しかし、まだ燃料が供給されていない疑惑は残っています

それは、エンジンからつながる負圧ホースが抜けていたり、穴が開いていたりしていて負圧がかかっていない場合です。

↓の画像で太い方のホースが燃料が流れるホース。細いホースが負圧ホースです。

目視ではどちらも問題ない様に見えます。

手っ取り早く、燃料ホースに直接ガソリンを流しいれて、エンジンがかかるかを試してみます。

燃料ホースに漏斗をセットし、そこにガソリンをトクトクトクと注ぎます。

これでエンジンがかかれば『燃料が供給されていない問題』という事になりますが・・

エンジンはかかりませんでした。

これで燃料の供給が問題ではないという事になりますので、次にいきます。

 

ガソリンエンジンと言えば、「良い混合気」「良い圧縮」「良い火花」

簡単な部分から検証していくのが基本だと思いますので、まずは「良い火花」から確認していきます。

車両に跨った状態でエンジンを見た時に一番右側の4番プラグを外して火花が飛んでいるかを確認します。

※この作業の時はこの時点で、ダンク・エアクリ・サイドのカウルは外されています。

・プラグコードを抜く → 

・プラグを外す → 

・抜いたプラグコードにプラグを挿す →

・プラグをエンジンに押し当ててスイッチオン

一般的な方法で火花が出るかを確認します。

 

画像が暗くて粗くて分かりにくいですが、一応火花は出ています。

火花は出ているのですが、変なところに火花がちょっとだけ飛んでいます。

これだけでは原因は特定できませんが、正常な状態ではないことは分かります。

「良い混合気」「良い圧縮」「良い火花」のうちの「良い火花」に問題がありそうという方向でどんどん確認していきます。

 

容疑者③パルスジェネレータ

いわゆるピックアップコイルです。クランクシャフトの回転に伴い、シャフトの角度を検知して火花を出せ信号を出すやつ。タンクの下にカプラーがあるのでそれを外してコイルの抵抗値を測定します。

これが断線したりして故障していると「今だ!火花を出せ!」という信号が出ないので、火花が出ません。

なので、今回は一応弱々しいながらも火花は出ているので、これが壊れている可能性は低そうですが、念のため確認しておきます。

サービスマニュアルによると正常値は340~420Ωとの事。

測定値は430Ωなので正常値に比べると若干高いですが、エンジンがかからなくなるような影響がでる誤差とは思えませんので、部品としては正常と判断します。

ちょっと余談ですが、

バイクの(バイクに限らずですが)故障修理をするときの電気系のトラブルって難しい点がありまして、それは「切れかかっている」という状態が存在する事です。

完全に断線してしまっていれば分かりやすい事でも、わずかな振動でくっついたり断線したりするような状況だと、計測したときは正常だったのに、いざ作動させようとすると通電してない!みたいなことが発生し、どんどん訳が分からなくなっていってしまいます。

車の白熱球のスモールライトが切れた時に、叩くと再び点灯したりするあの感じ。

一度測定して問題なかったところも、そういうムラがあるかもって思いながら作業するのが大事だと思っています。

 

故障修理に話を戻しまして、

次は3番のプラグを外して火花が飛ぶかを確認します。

さきほど4番プラグの火花がおかしかったので、おかしいのが4番だけなのか、

4本ともおかしいのかを確認します。

 

特定のプラグだけ火花が飛ばないという事なら、個別に作用する部品、

つまりイグニッションコイルおよびそこに繋がる配線、もしくはプラグコード、プラグがおかしいという事になりますし、

 

4本とも同じように火花が飛ばないという事なら上記に加えて、先ほど確認したパルスジェネレータやスパークユニットなど、4本ともに作用する部品も故障している可能性があるという事になります。

 

3番のプラグを外して確認してみると、

(大丈夫なんでしょうけどなんとなく感電防止で木片を使って押し当てています。)

火花が出ません!

こちらは小さい火花も出ず。全くの無反応でした。

場所によって火花の出方に差があるという事で、イグニッションコイル・プラグコード・プラグに的を絞って確認していきます。

 

まず一番簡単なのは、新品の部品を用意して、入れ替えてみればはっきりするのですが、プラグはともかくイグニッションコイルとプラグコードは高価です。

 

イグニッションコイルは現時点でまだ新品が手に入るようですが、壊れていないものに何千円も・・しかも2つあります。(検証だけなら1個でも良いですけど)

プラグコードは純正部品は廃番のようで、

社外なら車種専用品が手に入りそうですが、こちらも2万円近くします。

 

お金がかかるのは仕方が無いのですが、必要性のない無駄な出費は回避したいところ。

なのでまずは故障しているのかどうかを部品ごとに検証します。

 

容疑者④ イグニッションコイル

一応車上でもできなくはないと思うのですが、作業しにくいし撮影もしにくいので、コイル、コード、プラグを一旦取り外します。

 

↓燃料タンクを外して、エアクリを外した所に、イグニッションコイルがあります。

コイルは「1番・4番用」「2番・3番用」で計2つ並んで設置されています。

それぞれに配線がつながっていますので、引っこ抜きます。

ステーを介して3本のボルトで固定されていますので、それぞれ緩めてボルトを抜けば取り外すことができます。

2つのコイルは同じ部品ですので部品が入れ替わっても大丈夫。

ただ、配線はそれぞれに「1番4番今だ!」という信号と「2番3番今だ!!」という信号が来ますので、組み合わせは間違えないように注意が必要です。

↓外したコイルとプラグコード。

番号がメモしてあります。

後から故障箇所が判明したときに、実際の症状と辻褄が合うか確認するためにどれがどこに使用されていたかはっきりさせられるようにメモしてあります。

※1番から4番の番号が逆にメモしてあります。正しくは車体に跨ってエンジンを見て、左が1番らしいのであしからず。

 

さっそくイグニッションコイルが正常かどうかを確認します。

まずは1次コイルの抵抗値を測定します。

車体からの配線が接続されていた端子間の抵抗値です。

サービスマニュアルに記載された正常値は2.0~3.5Ω。

実際の測定値は3.1Ω

正常です。

もう一つのイグニッションコイルも1次側は同じく3.1Ωで正常でした。

 

次はプラグコード側の2次コイルの抵抗値の測定です。

プラグキャップが付いた状態でのマニュアル記載の標準値は23K~37kΩのハズですが。

測定できませんでした。断線している感じです。

いや、あとから画像を見て気づいたのですが、テスターのレンジを間違えてて測定できていないのかもしれません。

コイルが悪いのかコードが悪いのか。

コイルからコードを取り外してそれぞれ導通を確認してみることにします。

コードを押さえているプラスチックのキャップをプライヤーで掴んでクイっと緩めます。

キャップを外せば刺さっているだけなので引っ張ればコードを抜くことができます。

コードが抜けたらコイル単体で2次側の抵抗値を測定します。

ところが、奥まったところにある端子にうまくテスターを当てることができません

穴の奥にある見えていない針に、テスターの針を2か所同時に当てるというなかなか難易度の高い芸当に、結構長い時間チャレンジしたのですが・・挫折しました。

後から調べたら、アルミホイルを丸めて突っ込むと簡単に接点を作れるらしいです。

(頭いい!)

私がバカみたいに穴に棒を突っ込んでコチョコチョやってた時間は何だったんでしょうね・・。

挫折した私はイグニッションコイルは放っておいて、先にプラグコードの確認に移ります。

抵抗値は置いておいて、そもそも導通しているかの確認です。

プラグコードって、聞いた話では多少切れててもプラグに火花が飛ぶことがあるそうです。

そんなバカなって話なのですが、そもそもプラグが隙間のあいた空間に電気を飛ばして火花をだしているわけですから、同じ原理でちょっと切れたコードも飛び越えていくらしいです。

ただ、それは昇圧された高い電圧の為せる技なのでしょうから、ちょっとでも断線していれば導通は確認できないはず。

予想通り、導通が確認できません

ただ、プラグキャップの中には抵抗が入っており、それがどのように作用しているのか自信を持って判断できませんので、抵抗を抜いて改めて確認します。

キャップにマイナスドライバーを突っ込んで緩めれば外すことができます。

セラミック抵抗とプラグに当たる金属製の部品が出てきました。

なんだか黒くなっていてあまり良好な状態では無さそうです。

 

抵抗を抜いてしまえばただのコードなので両端をテスターで触れれば導通ははっきりします。

結果・・4本中2本の導通が確認できず。断線しているようでした。

断線しているとなればエンジンのかからない原因はほぼコレで間違いない

逆にいろいろ調べた結果、どれも正常となると迷宮入りしてしまうので、

むしろ断線していてくれたことが嬉しくさえあります。

 

断線しているプラグコードはゴミなわけですが、どうせ捨てるならその前にもう一回役に立ってもらいます。

それは先ほど上手く接点に触れなかったイグニッションコイルの二次側の計測です。

捨てるプラグコードを適当な長さで切断。

切断して切り出した部分は導通していることを確認。

その短いコードを(アルミホイルの代わりに)コイルにぶっ挿して、抵抗を計測します。

プラグキャップ無しの二次側の抵抗値は、サービスマニュアルに記載の標準値が13~17kΩ

計測値は約14kΩ。

よしよし。正常なようです。

ちなみにもう一つも計測しましたが同じような値でした。

 

これでイグニッションコイルは正常という事が確認できましたので、

やはり原因はプラグコードで間違いないでしょう。

 

容疑者⑤ プラグコード

という事で、プラグコードに逮捕状が出ましたので、プラグコードを新調しました。

純正部品はどうやら廃番のようでしたので、

永井電子のウルトラ シリコーンパワープラグコードを購入しました。(名前長いな!永井だけに!

ちゃんと車種専用設定で品番はID10886です。

 

車種専用設定と言うだけあって、4本とも長さが違います。

もともと付いてたコードを参考に長さをチョイスしてねっと説明書に記載がありますが、つまりコイルからプラグが遠い順に長いものから使用していけば良いのでしょう。

 

個人的に気が利いているなぁと思ったのはプラグとコードの接触部分の形状を変えるターミナルが付属している事。

下の画像で右側がもともとのネジ型で左側がコードに付属してきた部品を取り付けたところ。

ネジ型だとプラグコードを差し込んだ時の手ごたえが分かりにくくて、ちゃんと挿さっているのか不安になるのですが、変更後の形状だとパチッと分かりやすい手ごたえがあるので、作業していて安心です。

さすが2万もするだけあるぜ!と感心しながらさっそく交換していきます。

MC22は狭くて作業しにくい上に、エンジン上部のクリアランスとプラグホールの深さが絶妙で、ちょうど良い長さの工具を使用しないと、プラグレンチが入らないとか、届かないとか、緩められたけど取り出せないとか、苦戦することになるので、吟味した工具を使用します。

私的ベスト工具は下の画像の組み合わせ。

ユニバーサルジョイントとマグネットの入ったプラグレンチを組み合わせると、回しやすいし長さもちょうど良くってオススメです。

 

それでも狭い中での作業になるのでやりにくくはありますが、今回はタンクもエアクリも外れていますので、それなりにスムーズに交換できました。

私はやったことは無いですが、プラグ交換だけならタンク等を外さなくても、ラジエーターをずらして車体前方から交換できるそうなのですが、結構大変だと思います。

プラグ交換するならタンク等を外した時に合わせてやるのがよろしいと思います。

プラグを4本とも交換して、新品のプラグコードを挿しました。

説明書には、「コードは長めなので良き所で切るべし!」とあるのですが、一回そのまま接続して様子を見ます。

万が一間違って短く切ってしまって届かなくなったりしたら最悪です。

取り返しのつかない事にならないよう慎重に事を進めます。

ビビりなのでコードがちょっとあまるぐらいで、切らなくても良さそうなら切らずに行こうと思います。

イグニッションコイルとプラグコードを固定する部品は再利用します。

プラスチックのキャップワッシャパッキン(?)。

古いコードから抜き取って新しいコードに通して使用します。

コードの中心の金属線にコイルの奥にある接点がちゃんと触れるように、中心を意識しながらぶっ挿します。

奥までしっかり差し込んだら、キャップを締めて抜けないようにしっかり固定します。

あとはイグニッションコイルを元の位置にステーとボルト3本で戻します。

コイルに車体からの配線を接続したら、燃料を投入してスイッチオン。

無事にエンジンが始動して修理完了です。

 

実をいうと、コイルを戻した時に1・4番のコイルと2・3番のコイルを逆に取り付けていて、エンジンがかからなくて焦りました。

エンジンがかからないので、プラグを外して火花をチェックするも、火花は出ている!

火花がちゃんと出るようになったのにエンジンがかからないなんて・・

プラグコード以外にも問題があるのか?

まさかキャブをまたオーバーホールしないといけないのか?

とテンパリ始めた時に、あっ!逆やんか!と気づきました。

取り付け位置が逆という事は、車体からの配線が逆に接続されているという事で。

つまりピストンが一番下がった死点で一生懸命火花を飛ばしているという事で。

そりゃエンジンかかるわけないって状態でした。

気付いて入れ替えたらすんなり始動してくれて、一安心。

エアクリとタンクを戻して走行可能な状態に復帰。

結局、今回の故障の原因はプラグコードという事だったようです。

私がこのバイクを中古で購入した時から付いていたコード。

社外品のようなので新車当時の物では無いのは確実ですが、それでも使用年数は不明で、もしかするとかなり長い事使用されていた部品なのかもしれません。

外れた状態で触ってみても、柔軟性は無いに等しくカチカチで、内部で断線していたとしてもおかしくない雰囲気は出ています。

いずれにしてもプラグコードは消耗品で、定期的な交換が必要という事ですな。

今回唐突に始動不能な状態になりましたので、とりあえず、これが出先じゃなかったのが幸いでした。

 

当たり前ですがだんだんと古くなっていくバイク。

色んな所が壊れていきますが、修理するのも楽しいものだと思って、これからも大切に乗っていきたいと思います。

 

最後に、この作業の様子を動画にまとめましたので、よろしければこちらもご覧くださいませ。


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MINERVA (ミネルバ) F205っていうベルギーのメーカーのタイヤを購入してみた話

GVBインプレッサのタイヤが腐ってきまして、ロードノイズが酷くなってきたのでタイヤを購入することにしました。

 

インプレッサWRXというハイパワーな車両ですが、実際の用途は完全に通勤車

サーキットに行くわけでもなければ、峠を攻めるような事もしておりません。

以前はFRのマシンでドリフトなんかを嗜んでいた時代もありましたが、ここ数年はスポーツ走行といわれるようなことは一切しておりません。

300馬力のマシンでも公道の交差点では徐行義務があるのです。

それに加えて新たな家族も増えたばかりで、見栄やステータスに予算をかけるような経済的な余裕もありはしません。

必要性も、経済的な余裕もないのに、国産ハイグリップタイヤを購入するという選択肢が取れるはずもなく、であればいっその事、激安タイヤを、それも今まで使ったことのないメーカーのタイヤを試してみようという事で今回はベルギーのMINERVA (ミネルバ)というメーカーの F205というタイヤを購入してみました。

 

ドリフト時代からナンカンやATRにお世話になっっていたこともありまして、海外メーカーに悪い印象は全く無く、国産へのこだわりも特にないので、「まともに使えるのか」というほどの心配はなかったのですが、それでも驚くのはその価格です。

neovaと比較して4分の1ぐらいの価格。

もちろん価格が安いことは大歓迎なのですが、安すぎて逆に不安になります。

しかし、オートウェイの口コミを見ると概ね高評価。

「そりゃあ国産の高級品と比べると・・」という意見も散見されるものの、コスパを評価する声が圧倒的。

この手の口コミにどの程度の信憑性があるものかという議論はありますが、それでも辛口な口コミが掲載されている商品もあることを考えると、すべてがサクラってわけではないと信じたい。

どちらにしたって、静粛性やグリップなんて主観的なものですし、耐久性だって乗り方によって大きく差が出るでしょう。つまり結局のところ自分で乗ってみない事には分かりっこないので思い切って購入。

 

今回は自宅にそのまま届けてもらい、知人の整備工場に持ち込んで組み替えてもらいました。

自分で組み替えたわけではないので、ホイールへの組み換えのしやすさについては評価無し。作業した知人から特に何も言われなかったので普通に組み替えられたっぽい。

 

 

インプレッサに履かせて実際に走行してみての感想は『全く問題なし』です。

専門家でも評論家でもないので、絶対的な価値基準なんてあるわけも無く、その時の気分や先入観で感じ方が変わるのでしょうが、少なくとも通勤車として運用する範囲では何も問題を感じることはありません。

交換する直前まで、【4年間履いてスリップサインが出ている激安中国タイヤがゴーゴーと唸りを上げているような状態】で走っていて恐怖を感じる様なレベルでしたので、その状況からの相対的には静粛性は劇的に改善しました。国産のコンフォートタイヤがどれぐらい静かなのか知りませんが、このF205で充分な静粛性です。音楽が聴けて、助手席の同乗者と普通に会話ができればもうそれで良いのです。というか車種が車種なのでそもそも静粛性などという項目には興味が薄いのです。

 

グリップに関しては正直分かりません

繰り返しますが通勤に使用しているだけなので、ホイールスピンするような発進もしませんし、タイヤがグリップを失うようなスピードでコーナーを攻めるような機会もありません。サイドウォールの固さを感じるほどクイックなステアリングも、同じ場所を繰り返し走ってタイムを取るようなことも、何もないのです。

ですからこのタイヤがスポーツ走行に向いているのか向いていないのか、性能を評価することは今のところ出来ません。

サーキットでタイムを求めてタイヤを調べているような人が、こんな記事を読んでいる訳が無いのでそんな事は置いておいて。

ミネルバのタイヤって初めて聞いたけど大丈夫なの~?というそこのアナタ。

大丈夫です。使えてますよ。

ヨーロッパで愛されて100年。世界50か国以上で使用されているらしいですよ。

神経質にならず、普通に使えれば良いのであれば、コスパ充分です。

別にメーカーに何の関係も無いので、私生活の中で他人に積極的におススメするような事はしませんが、どう?って聞かれたら「普通に走れているよ」って答えます。

それにベルギーっていうのも良いですよね。ベルギー産の製品ってあまり馴染みがなく情報が無い分、国名だけ聞いて先入観だけで製品の評価を受けるような事が無いので、「●●産の商品って不安じゃなーい?」みたいな気分を害する意見を言われなくて済みます。(笑)

 

本当はTOYOのR1Rが好きなのですが、

しばらくこのミネルバのタイヤで過ごしてみたいと思います。

もし万が一、重大な不満が出てきたら加筆して更新します。

それまではひとまず『悪くないですよ』と。

マキタのジグソー 故障したジャンク品を分解修理

今回もヤフオクで購入したジャンク品で遊びます。

 

入手したのはマキタのジグソーです。

製品のデザイン的にかなり年代物だと思われます。

かろうじて付いているラベルのモデル名の欄には4300SBと表記があります。

ジャンク品として販売されていたもので、出品者の方いわく

「動作確認しましたが動きません」とのこと。

壊れた古い製品の良い所は価格が安い事。

なんとお値段300円

(送料の方が高いパターン)

到着した製品をコンセントにつないで作動を確認してみましたが、表記の通りウンともスンともいわず、全く動きません

ジグソーの分解は初めてですが、何が壊れているのか確認すべく、さっそく分解していきます。

まずはベースという名前らしい底部の黒い板を取り外し。

六角一本で外せます。

側面にみえるプラスネジも全て外すとパカッと開けることができました。

古い製品なので構造が比較的単純で、爪や隠しボルトなども無く簡単に開けることができます。

内部は想像していたよりキレイで、ホコリや木くずが大量に詰まっているかと思っていたのですがそんなことは無かったです。

ぱっと見で明らかに断線しているような箇所も無く正常な様子です。

カーボンブラシが摩耗していて通電していないのではないかと予想していたのですが、充分な残量があり犯人はブラシではないようです。

眺めていても原因は特定できなさそうなので、さらに分解していきます。

配線やモーターはケースに収めてあるだけでネジなどで固定されているわけではないので持ち上げるだけで外せます。

電源コードの根元部分と、モーターからシャフトに動力を伝えるギヤの部分だけネジで固定されているのでドライバーを使って外します。

取り外したモーターをチェックして見ますがこちらも正常な様子。

ブラシの当たり面もピカピカではないですが通電しなくなるほど汚れているわけでもないようですし、軸も曲がったりはしていません。

故障症状が【全く動かない】というもので、異音がするとか力が弱いとかじゃないので原因は配線関係にあるだろうと考えて、各所の通電を確認していると怪しい所を発見しました。

捜査線上に浮上した容疑者はトリガースイッチです。

オンとオフだけのシンプルなスイッチなのですが、テスターを繋いでトリガーを握っても通電していません

内部で接触不良のようなのでスイッチを分解します。

ネジなどは無くプラスチックの筐体がツメで嵌め合わされているだけのようなので、ヘラを使って分解します。

内部には小さなスプリングや金属製のプレートがあって、落としてタンスの下にでも転がって行ってしまうと捜索に苦労しそうなので、なくさないように慎重に分解します。

スイッチ内部の構造を図示するとこんな感じ。

シーソーみたいになっていて、トリガーを握るとスプリングによって押し出された画像の赤い部分が金属製のプレートを押し下げて接触することで通電する仕組みのようです。

その接触する部分が黒ずんでいて、堆積した汚れにより絶縁状態のようです。

エタノールで拭いてみたりしてもキレイにならなかったのでヤスリを使って地金が見えるまで削ってみます。

削りすぎると届かなくなりそうなので、表面の黒くなっている部分だけをソッと削ります。

プレートが金属の輝きを取り戻したらスイッチを組み立てて、通電するか確認してみます。

シーン...

通電しませんでした。

恐らく懸念していた通り、削ったことで金属同士が届かなくなっているようです。

というかそもそも摩耗していて届かなくなっていたのかもしれません。

オンとオフだけのシンプルスイッチなので、汎用品もあるし、スイッチ自体を購入して交換することも考えたのですが、気分的に300円で買ったジグソーに過剰な投資をしたくありません。

故障箇所がスイッチだけとは限らず、部品を購入したのに最終的に使い物にならなかったら悲しいです。

要は接触して通電すれば良いのです。

そこで、はんだを盛ってカサ増しする事にしました。

一方の接触する部分に少しだけはんだを乗せて高くなるようにします。

(洗濯ばさみで部品をつまんで作業しやすくしています。)

キレイな半球状にはんだを盛ることができました。

正直言って、はんだが強固に付いているとは思えませんので耐久性には不安が残りますが、テスターの先っぽで突いても取れないぐらいには付いているようなので、とりあえずこれで作動するか確認してみます。

古い製品ですので、プラスチックの強度や柔軟性も不安です。

何回も分解したり組み立てたりしているうちに爪を折ってしまわないか不安でしたが、無事に組み立て出来ました。

 

スイッチにテスターを当ててトリガーを握ってみると

ピーーー

(通電した時の音)

スイッチの修理ができました。

さっそく組み立てて作動するか確認してみます。

動くかどうかの確認ができれば良いので、先っぽのシャフトは無しでモーターまでを組み立ててみます。

 

コンセントを繋いでスイッチを握ると

ギュイーーーン

(モーターが回る音)

元気よく回転してくれました。

動かない原因はスイッチの接触不良だったようです。

修理が完了しましたので、ついでにオーバーホールという事で再分解して洗浄&グリスアップもします。

長期間熟成されたグリスを取り除きます。

空間を埋めるようにギッチリ詰められています。

コーヒーを混ぜる木製の使い捨てマドラーで掻き出して除去します。

駆動部分の細かい部品たちも一旦分解します。

単純な構造ではありますが、分解して並べてみると結構な部品点数です。

特にワッシャーの位置や順番が分からなくなりそうなので、よく確認しながら分解しませう。

 

モーターや配線類は無水エタノールで拭きふき。

ケースやギヤなどの水にぬれても問題なさそうな部品たちは、洗剤とブラシで水洗いしました。

内部でどういう動きをしているのかをじっくり観察。

モーターの回転運動がシャフトの往復運動に変換される機構を、

なるほどこうなっているのかと知見を得たような気分になって堪能します。

世界の秘密を知ったような気持ちになって十分に楽しんだら新しいグリスをこれでもかと詰めます。

グリスの適量ってホントによく分かりません。

そもそもグリスの種類もいっぱいあってどんな部分にどんなグリスが適しているのか、勉強しないといけないなと思いながらいつも適当。

部品同士が接触する部分に漏れなくグリスを塗り込んで、元の状態に組み戻したら作業は完了。

 

せっかくジグソーを入手したので、何か切断してみたい!

という事でブレードを購入しました。

ビッグマンというメーカーの各社のジグソーに使える木工用ブレードセット。

900円ぐらい。ジグソー本体の3倍やんけ!

六角を使って本体に取り付け。

汎用品という事できちんと取付できるかちょっと不安でしたが問題なく取付できました。

その辺に落ちてた木片を切断してみます。

切断できました。楽しい!

修理作業中に製品のラベルが剥がれてしまったので貼り直しておきます。

接着剤を塗ってマスキングテープで押さえ。

乾いたらテープを剥がします。

このラベルの古臭いデザインが一周回って逆にオシャレに感じます。

型番の表記もありますし、貴重な情報源ですので剥がれないようにしっかり接着しておきました。

 

というわけで、マキタのジグソーの修理完了しました。

壊れた機械とばっかり遊んでいて、日頃あまり木工をする機会は無いのですが、この調子で木工に使えるジャンク品を集めて、ジャンク修理品だけで作る木工製品にも挑戦してみたいです。

 

修理の様子を動画にもしてみましたので、お暇な方はぜひ観てやってくださいませ。


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バイク用バッテリー充電器 お安い商品を購入して実際にCBR250RRの充電に使用してみた話 SUPERNATTO 星乃充電器

バイク用のバッテリー充電器を購入しました。

と言ってもバイクの充電器自体は以前から持っていまして、今も活躍してくれているのですが、バイクが2台ありますので充電器も2台あった方が便利だなと思い買い足しました。

 

ただ2台目という事で、どうしても必要というわけではない(1台ずつ充電すれば良いっちゃ良い)ので予算的になるべく安いものを探していました。

 

そんな中見つけたのが今回の商品で、楽天市場3,980円(送料税込)とかなり安いです。

星乃充電器

 

サルフェーション除去機能とか、過充電防止で長期間付けっぱなしでもOKとか色々書いてありますし、レビューの件数も多く評価も概ね良好と大丈夫そうな印象でしたので深く考えずに購入しました。

 

さっそく開封してみると、箱の中には充電器本体の他にバッテリーと接続するための接続用のコードが3種類入っていました。

それとちゃんと日本語で書かれた取扱説明書と保証書も入っていました。

保証書には保証期間は24か月と書かれています。3,980円のお値打ちな商品なのに2年間も保証してもらえるなんてお得な感じがします。

よっぽど壊れることのないものなのでしょうか。

取扱説明書には本体のLED点灯パターンの意味が書かれています。これを無くすとのちのち意味が分からなくなって困ることになりますので大切に保管しておきたいと思います。

同梱されていた3種類のケーブルのうち、1つ目は大きめの一般的なクリップ形状の物です。それぞれ色分けされて+と-の表記がありバッテリーのそれぞれの端子に挟んで接続して使用します。車などの充電器ではおなじみの形状です。

2つ目は小さめのワニ口形状です。バイクによってはバッテリー周りに十分なスペースが無く、大きなクリップだと入らないことも多いと思いますので、そういった狭いスペースでバッテリーを車載したまま充電する時に一番使いそうです。

3つ目はバッテリーにボルトで接続するタイプで、一度取り付けたら車載したままにしておける便利アイテムです。バッテリーはシートの下などにあることが多いですが、車種によってはバッテリーにアクセスするために工具を使ってボルトを外したりする必要があり、充電のたびに作業しないといけないので意外にめんどくさいです。

そこでこのケーブルを接続して充電器と接続するカプラー側をバイクの取り出しやす場所に仕込んでおけば、2回目からはいちいちバッテリーに触らなくても手軽に充電器と接続できるという寸法です。

明日ツーリングに行くから前日の夜に充電しておこう!という時にも暗い中シートやサイドカバーを取り外したりしなくてもカチッとはめるだけで簡単に充電できるので便利です。

ちなみにこのケーブルだけ、車載したまま走行することになるので万が一雨などがかかってもショートしないようにカプラーにキャップが付いていて親切設計でした。

それとこれも万が一を考えての事だと思いますが、ヒューズこのケーブルにだけついています。

安価な商品ですがきちんと考えられていて、好感が持てます。

それぞれのケーブルの反対側の充電器と接続するためのカプラーは、プラスマイナスが反対に接続できないような形状になっていて、うっかり間違えることが無いようになっていますので安心です。

今回は3つめの車載ケーブルを使って実際に充電できるのか試してみます。

充電するのは画像奥に写っているHONDAのCBR25ORRです。

1990年式でMC22という型です。

最近生活環境が大きく変わる出来事があって、めっきりバイクに乗っていませんでした。

しばらくほかっておいたらバッテリーが弱ってしまってエンジンがかからなくなってしまいました。

キーを捻ってスタートスイッチを押しても、キュキュキュと弱弱しくセルが回る音がするだけで、エンジンはかかりません。

 

まずは接続用コードをバッテリーに取り付けるべくシートを外します。

MC22のシートはネジ2本で留まっていますので、シートをめくってドライバーで緩めて外します。

シートを外すとすぐ真下にバッテリーが見えます。

MC22はかなり作業しやすい位置にバッテリーがある部類です。

これぐらいなら別に充電のたびにシートを外してもいいかな。

せっかくの機会なのでちゃんと充電されたのか数字で分かるように、現時点の電圧を測定してみました。

11.5Vです。

12Vのバッテリーと聞くと、11.5Vならそんなに電圧が低くないような印象を受けますが、実際にエンジンがかからなかったわけですので低いのでしょう。

充電した結果この電圧がどのように変化するのか見てみたいと思います。

バッテリーのプラスとマイナスに接続用ケーブルをそれぞれ共締めし、反対側の充電器に接続するカプラーをタンデムシート下の小物入れの中に出るようにカウルの中を通してきました。

これで今後はタンデムシートをパカッと開けるだけで充電器と接続できるようになりました。

さっそく充電器と接続し、コンセントに挿してみると、

『12V』と書かれたLEDが点灯

『バッテリーマーク』のLEDが点滅しています。

説明書によるとこの表示の時は回復充電中という事で、サルフェーションの除去をしているとのことです。

ぶっちゃけサルフェーションとか言われてもよく分かっていないのですが、

メーカーの商品ページに記載の説明によると、電解液の硫黄成分が固まって、バッテリーが劣化する現象の事をいうらしく、バッテリーにとっては良くない状態らしいです。

これを改善してくれるとの事なので、仕組みなどはさっぱり分かりませんが期待して待ってみます。

ちなみにこの工程が必要かどうかは自動で判断してくれるようで、作業自体はただコンセントに繋ぐだけです。

ネコにエサをあげたり、洗車したりして4時間ほどたってから見てみると、

『12V』と書かれたLEDが点灯。『バッテリーマーク』のLEDも点灯。という状態に変わっていました。

説明書によると回復充電の工程は終わって、通常充電中という段階に移行しているようです。

つまりまだ充電中で完了したわけではないようですが、作業時間の関係でこの段階で一旦充電器を取り外し、エンジンがかかるか試してみます。

 

その前に電圧を測定してみると、13.2Vに上がっています。

充電前は11.5Vでしたのでちゃんと充電されて電圧が上がっていることが確認できます。

12Vのバッテリーといっても正常値の下限が12Vほどという事らしく、13~14Vほどの電圧が健康なバッテリーの電圧らしいです。

無事に電圧が上がっていることが確認できましたので、実際にエンジンをかけてみようとキーを捻り、スタートスイッチを押すと・・

 

ウンともスンともいいません!

よく見るとメーター周りのランプすら点いていません。

 

電圧は上がっていたのに何故!!と一瞬焦ったのですが、バッテリーを確認してみると車両のプラスの配線がバッテリーに接続されていませんでした。

充電器を接続する時に、充電用の端子だけを繋いで、バイクの配線を外したままにしてしまっていました。

もう十数年、車やバイクばかり弄ってきて未だにこんなミスをするなんて・・

プラスの配線を繋ぎ直して、スイッチを押したところ、キュルキュルキュルと元気よくセルモーターが回り、無事にエンジン始動できました。

 

というわけで3,980円のお値打ち充電器は非常に使い勝手の良い商品でした。

たくさんの種類を使用した事があるわけではないので相対的な評価はできませんが、実際に簡単に充電できましたので、体験における実績ありという事でおススメです。

 

接続ケーブルはつないだままになっていますので今後はカプラーを接続するだけで簡単に充電できますし、数か月単位で接続したままでも問題ないという事ですので、バッテリーのコンディションを維持するためにも、バイクに乗らない期間はこまめに充電して、弱らせないように管理していきたいと思います。

 

 

ちなみに今回の作業の様子も動画にしましたので、ぜひご覧いただけますと嬉しいです。


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マキタのインパクトドライバーTD-131Dを分解整備して激安塗装した話

またしてもマキタのインパクトドライバーネタです。

前回の記事でも紹介しましたが、先日同じマキタのインパクトドライバーTD-131Dを上手に(?)オーバーホールできたことに味をしめて、ヤフオク!でまたしてもジャンク品を購入しました。

 

出品者の記載した情報によると『モーターが焼き付いている様です。』とのことで、正真正銘ジャンク品の様でした。

『モーターが焼き付く』というのはよく聞く話ですが、焼き付いたモーターというのを実際に自分の目で見たことはありません。

送料込みでも2000円もしないし、後学の為にも焼き付いたモーターというのを実際に見てみよう!ということで、修理できなくてもいいやというダメ元精神で購入しました。

 

届いた商品はジャンク品という表現にふさわしく、綺麗とは言い難いずいぶんとくたびれた見た目をしています。

 

商品は本体だけでしたので、もともと持っている互換品の14.4Vのバッテリーを装着して動作確認してみます。

モーターが焼き付いているということですので、焦げ臭いニオイがしたり、火花が飛んだり、もしかしたら火が出たりするかもなどとワクワクしながらスイッチを押すと・・・

 

ギュイーーーーン

 

・・・どう見ても正常に動作しています。ハァ?

逆回転にしてみても問題なく動作。

少し長めに回してみても特に臭いも煙もなく、普通に回っています。

 

結果的にジャンク品というのは出品にあたって後から文句を言われないための予防線だったのか、他の物と勘違いだったのか、症状を誤認した物なのか、詳細は不明ですが壊れていませんでした。

ジャンク詐欺です!

 

インパクトドライバーが欲しかったのであればラッキーな話ですが、直前に同じ機種を治したばかりで使えるものが手元にありますし、焼き付いたモーターを見るのが目的でしたので残念な気持ちです。

 

ただ、少し動かしただけでは分からないモノなのかもしれませんし、部品をよく観察すれば異常が見つかるかもしれませんので、メンテナンスを兼ねて予定通り分解してみることにします。

 

まずは2本のボルトを抜いて背面のカバーを外し、

側面のボルトをすべて外してハウジングを分割します。

 

背面のカバーを外すとモーターのカーボンブラシを確認することができますので、取り外してチェックします。

ブラシは新品に近いぐらいの残量で交換の必要はなさそうです。

 

側面のボルトを外してから気付いたのですが、バンパーとハンマーカバーを外し忘れていました。前回はもともと付いていなかったので意識していませんでしたが、先にこれらを外しておくのが順序です。

 

ハウジングは爪などは無いので、ボルトを外せばそのままパカッと開きます。

 

ハウジングを分割してしまえば内部の部品はただ嵌っているだけなのでそのまま引き出せば外せます。

 

取り外したモーターをしつこく観察してみますがやはり異常はなさそうです。錆は出ていますが機能に影響を与えるほどではないですし、焼き付いたということであれば焦げたり溶けたりしていそうなものですがそんな様子もありません。

ハンマーも分解して確認しましたが、欠けやクラックもなく、なんならグリスも残っていて良好な様子。洗浄してグリスを詰め直して組み直しておきます。

※ハンマーケースのふたは逆ネジです。←ここ重要。

 

ハウジングや背面カバーなど、水にぬれても大丈夫な部品は水洗いします。

使い古しの歯ブラシを使って中性洗剤で洗浄します。

重曹や洗剤を使って漬け置き洗いするなど、更にきれいにする方法もあるそうですが、とりあえず今回は製品に思い入れがないので手抜きですが簡単な洗浄だけにします。

 

このまま組み立てて実働品の完成!作業終了!としても良いのですが、それだと前回と同じどころか前回よりも内容も薄く意味のない作業になってしまうので、今回は塗装にチャレンジしてみたいと思いつきました。

 

しかしサフ・上塗・クリアなどと通常の塗装の工程をすると、当たり前ですがそれぞれ塗料を用意する必要があります。

この商品自体、数百円もしなかったジャンク品

その製品に何千円もかけて塗料を買うのはちょっと抵抗があります。

それにスプレーで塗装するとなると場所の用意や塗り分けのマスキングなど手間がとってもかかります。

もっと安価に、そしてできれば部屋の中で完結するような手軽な方法はない物かと思案した結果、

100円ショップの塗料を筆で塗る!という方法を試してみることにしました。

近所の100円ショップでプラスチックに塗れそうな塗料を探して見つけたのがこの塗料。

プラスチックを含め色々な素材に塗れると記載があり頼もしいです。

色はこれしか売っていなかったので選択肢はなくブリックレッドに決定。

ついでに筆とパレット代わりに透明の飲み物用のコップも購入して、合計330円の装備で塗装に挑みます。

 

※作業をする前からとても満足のいく仕上がりになるとは微塵も思っていません。でももしこれでそれなりの塗装ができたら、今後の作業の中でそれなりの仕上がりの塗装をしたいときの選択肢になりますし、ダメならダメで知見を得ることができますので、考えようによっては今回のような「失敗しても別に良い」という状況は貴重な機会ととらえる事も出来るなーと思ったのです。

 

コップに出してみると、結構粘度の高いドロッとした液体です。

一応水で薄めることもできるとの説明も記載がありましたが今回はそのまま使います。

粘度が高いだけに筆の跡がかなり残ると予想されますが、「筆の跡が良い味を出してる」という奇跡が起きることに期待して、何も考えずにとりあえず塗ってみます。

 

一応先ほど中性洗剤で洗浄していますので良いとは思ったものの、念のためメラミンスポンジに無水エタノールを染み込ませたもので全体を脱脂します。メラミンスポンジなので多少の足付け効果も期待していますがあんまり意味はないでしょう。

 

筆に塗料をたっぷりつけてそれを伸ばすように塗っていきます。

意外に伸びが良くどんどん塗れます。

やっぱり筆の跡は残るもののそんなに不恰好には見えません。

筆で色を塗るなんて学生時代に絵を描かされた時以来じゃないかと思いますが、意外に楽しいです。

黒いゴム部分は色を塗らずにそのままにするつもりですが、自分の器用さを信じて製品ラベル以外はマスキングをしていません。が、自分でも信じられないぐらい手が震えて本当にはみ出さずに塗るつもりなのかが疑わしいほどはみ出します。

でもなかなかいい感じに塗れました。

makitaのロゴ部分は艶消しのタッチペンでチョンチョンと黒に塗装。

浮き出しているロゴはすでに削れてしまっていて、境目がはっきりせず非常に塗りにくいですが、それが逆に手書きっぽい感じで良いフォントになったと言い聞かせます。

それとあまりにもはみ出した部分は上から黒く塗ってごまかしました。

 

塗装が完了しましたので組み立てます。

せっかくの塗装がキズついてしまわないようにタオルをひいてその上で作業します。

 

組み立ては以前のブログに詳細に(?)書いてありますのでそちらを参考にしていただくとして。

 

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基本的に差し込んでいくだけなのでそんなに難易度が高くはないと思うのですが、組立時に注意することは

①LEDとその配線は最初に。

②モーターのマグネットは向きがあり切り欠きをハウジングの突起と合わせること。

ぐらいでしょうか。

 

組み立て時に念のためスイッチの動作確認として電圧の測定をしてみましたが正常でした

バッテリーを直接測定した電圧が約16V。

(14.4Vのバッテリーですが満充電だとこれぐらいの電圧が正常らしいです。)

それをブラシホルダーに接続してブラシの入る部分に検電テスターを当てて測定します。

スイッチを一番握った状態で16V。

スイッチの握り具合に応じて電圧が変化する様子も確認できました。

特に異常も見当たらず、一見ほこりにまみれたスイッチもちゃんと作動していることが分かります。

モーターが焼き付いているとは本当に何だったのか・・

 

部品をはめ込んだらふたをして、ハンマーケースとバンパーを取り付けたら完成。

 

純正でもこんなような色があったような気がしますが、何とも言えない微妙な雰囲気を醸し出す、味わい深いオリジナルカラーインパクトドライバーが完成しました。

実際には手で持つ部分も含まれますし、床に置いたりすることも考えると、塗装はすぐに傷ついて剥がれてきてしまうでしょうから、リペアとしての理想は染色するのが望ましいと思うのですが、染色は煮たりするのが大変そうですし、今回の塗装にかかったコストは330円ということを考えれば充分楽しめました。

 

今回の作業で筆で色を塗るのは楽しいという気付きを得ましたので今後も塗料や筆の選定、マスキング箇所などの作業工程を見直して、コスト・手間・仕上がりのバランスを考えて、筆塗り塗装の可能性を追求していくのも悪くないなと思いました。

 

この作業の様子も動画にしまして、youtubeにアップしておりますので是非ご覧いただけますと嬉しいです。


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マキタのインパクトドライバーをブラシ交換してオーバーホールした話 TD131D

ヤフオクでジャンク品のインパクトドライバーを購入して修理しまして。

 

今まであまり充電式の電動工具を使う機会は無かったのですが、最近になってちょっと興味が湧いてきました。

そもそも充電式の工具を敬遠していた理由は、性格的にマメじゃないので、うっかり充電を忘れていて肝心な時に充電が無くて使えない!という事になりそうだと思っていたからです。

特に出先で作業をするようなことも無いですし、それならばコード式の電動工具やエア工具でいいじゃんと。

その考え方は今も変わっていないのですが、ちゃんとバッテリーの管理さえできればそりゃコードやホースが無い方が取り回しも楽ですし、何より充電式の電動工具って見た目がカッコいいんですよね。

そんなわけで、新品を何万円も出して購入するのは抵抗があるけれど、充電式の充電工具を試してみたい。という事でもしジャンク品を安く買って自分で修理することができれば、構造の勉強にもなるし工具も手に入って一石二鳥と考えて今回の作業になりました。

 

それで今回購入したのがマキタのインパクトドライバTD131Dです。

ちょっと調べてみると、もう十数年前のモデルのようです。

ですがバッテリーはイマドキのモデルと互換性が無いことも無いようですし、基本的な構造や使い方を学ぶには十分だと考えました。それに直せるかも分からないものを購入する訳ですので決め手はやっぱり安価なこと。充電器やバッテリーも付いて3,000円くらいでした。(結果的に充電器は使用できましたがこのバッテリーは死んでました。)

 

肝心の故障内容は、商品紹介の説明によると『スイッチを押しても動かない。指で回転を介助してやると回り出す。』という物でした。そのままでは動かないけど手助けしてやれば回り出すという事ですね。

実際に届いた商品にバッテリーを付けて試してみると、確かに説明の通り、スイッチを入れてもLEDが光るだけで回りません。

ただ、スイッチを押した状態で反対の手でゴンゴンと叩いて衝撃を与えてやると回り出します。

つまり接触不良っぽい。

ブラシ付きの直流モーターで接触不良の可能性が一番高い所と言えば、まずはモーターのカーボンブラシだと思いますが、どうでしょう・・という事でさっそく分解していきます。

 

まずは腰ベルトにひっかける金具が邪魔のでそれをサクッと外し、

ボルト2本で留まっている背面のカバーを外します。

ボルトを抜いたらあとは嵌っているだけなのでパカッと外す事ができます。

めちゃくちゃホコリだらけですごく汚いです。

この段階でブラシの確認、交換ができるのですが今回はせっかくなので全バラして全体的にオーバーホールしてみたいと思います。

 

側面に見えるボルトを全て外します。

側面は8本のボルトで留まっていますが背面カバーのボルトも含めて10本全て同じ長さのボルトでした。

こういう時、場所によって長さや太さの違うボルトが使われていると、どこがどのボルトだったか記録しないといけないのでめんどくさいのですが、同じだと混ざっても問題ないので嬉しいです。

 

ケースを開けたところ↓

画像でいうと右側から、

・バッテリーとの接続部分

・スイッチ部分

・左下のモーター部分

・左上のハンマー部分

という感じで役割別に大きく4つの構成のようです。

 

中身をケースから取り出し、カーボンブラシを取り出してみます。

ブラシから生えている配線が爪でホルダーにパチッとハマっていますので、まずはそれを取り外し。

そしたらバネで押さえつけられているブラシを下からグイっと押し出して取り外します。

 

外してビックリ。想像以上の摩耗具合です。

というかほとんど残っていません。

説明するまでも無いですが、両サイドの2つが新品で、真ん中の2つが今回取り外したものです。

そりゃ接触不良にもなるわと納得の短さです。

今回の不具合の原因はブラシであることはもう決定的ですが、引き続きオーバーホールを続けます。

 

↓今回購入した新品のカーボンブラシ

 

こちらはモーター部分です。

スプラインに欠けなども見当たりませんし、汚れてはいますが正常な様子。

削れたブラシのカスだと思いますが、磁石の部分に鉄粉のようなものが大量に引き寄せられていますのでこれは洗浄します。

 

次は先端のビットを差し込むスリーブ部分を分解します。

ココにはスプリングが入っていて、それをワッシャで押さえて、その上からCリングで留めてある形です。

なので先のとがった棒でCリングをグイっと開いて外します。

外した瞬間にスプリングに押し出されてCリングとワッシャーが飛んでいかないように注意が必要です。

もちろん私は飛んでいきました。

幸い部屋の中での作業でしたので普通に回収できました。

あと小さいボールも2個側面に入っていますので、それも無くならないように注意が必要です。

 

先端を分解出来たら、反対側のフタを開けてハンマー部分の中身をチェックします。

フタはネジになっていますのでモンキーで緩めるのですが、結構固く締まっていて、私の赤ちゃん並みの握力では素手で持って緩めるのはムリでしたので、万力で挟んで緩めました。

ここで大事なポイントがありまして、それは逆ネジという事です。

通常のネジとは違って、時計回りに回すと緩むので注意が必要です。

幸い私は予習していましたので大丈夫でしたが、これは事前に知らないとかなり沼っていた可能性があります。

こういった事をブログやYouTube情報提供してくれる諸先輩方に感謝します。

 

無事にフタが開いたら中身を取り出します。

中には歯車の部品が入っていますが、グリスも切れていないようですし、欠け・割れ・ひび等も見当たりません。

摩耗している様子も無いですしハンマー部分は良好な状態のようです。

(写真が暗くてすいません。)

ハンマーにはスプリングが付いていますが、このスプリングがうまい事作用することで連続したインパクトができるような仕組みになっているようです。

 

とりあえずここまででほぼすべての部品が外せたので、水洗いできる部品は洗剤で洗浄を。スイッチやモーターのブラシホルダーなどの電気関係の部品はホコリを払ってエアを吹いてキレイにします。

 

本当はスイッチも分解して接点をキレイにしたり構造を確認してみたりしたかったのですが、どうやら接着してあるような感じで、開けるのも戻すのも大変そうでしたし、最悪壊すことになりそうでしたので、今回はムリせずそのままホコリを飛ばす程度にしました。

またいつかスイッチの故障が疑われる症状が出たときに、玉砕覚悟で挑戦してみたいと思います。

 

グリスをたっぷり塗布しながら分解したときと逆の手順で組み立てて行きます。

外した通り組み立てて行くだけなので、そんなに難しいことは無いのですが、手間取ったポイントが2か所だけ。

 

一つはモーターのマグネットの部品なのですが、4つの角のうち1箇所だけ凹んでいる切り欠きがあります。この切り欠きがピッタリ合うようにケース側には突起があります。

これが合うような向きで取り付けないとしっかり納まりません。

特に向きを意識せずに取り付けようとしていて、なんか収まりが悪いなぁと思ったらちゃんと合わせるべきところがありました。

 

もう一つは前面のLEDに繋がる配線の通り道です。

これも適当に押し込んでケースを締めようとしたらどこかに挟まって、しっかりケースが閉じませんでした。

よく見るとケース側にちゃんとこの配線を通すための溝があって、そこにしっかり通したら問題なく収まりました。

 

あとは背面カバーを付けるだけ。というところまで戻ってきたら、新品のブラシを取り付けます。

ブラシを押さえつけるためのバネを一旦持ち上げておいて、ブラシを差し込みます。

ブラシは一応向きがありますが、ブラシから生えている配線が通る向きでしか入りませんので、実物を見れば迷うことは無いと思います。

ブラシを差し込んで、バネできちんと押さえつけられている状態を確認したら配線の爪を指で押してパチッとはめればOKです。

もちろん2個ありますので、2個とも新品に交換します。

交換前はブラシが短すぎてモーターに届くか届かないかギリギリだったんだと思います。そこに手で叩いた衝撃で振動することで接触して回り出す。という状態だったのだと思われます。

新品のブラシはしっかりと接触していますので、もう大丈夫なはず。

 

今回奮発して購入した新品の背面カバー759円とハンマーケースカバー220円・前面のバンパー(シリコンのクッションみたいな部分)220円を取り付けたら完成です。

別にインパクトドライバとしての機能的にはカバー類を新品にする必要はなかったのですが、それぞれそんなに高価なものではないですし、目立つ部分で面積の大きい部分が新品になることで、全体的な印象もかなりキレイに見えますので、おススメです。

 

作業後、バッテリーを取付てスイッチを押して動作確認してみると、押した瞬間にギュンギュン回ってバッチリ動作しました。

無事に修理完了です。

修理と言っても結果的にはカーボンブラシを交換しただけなので、消耗品の交換をしただけと言えばそれだけなのですが、初めて触るものですし、全体的に分解して洗浄やグリスアップもすることが出来ましたので、それなりに達成感はあります。

 

お値打ちな互換品ですがマキタ用の14.4Vのバッテリーも購入した事ですし、今後はインパクトドライバ以外の充電式の電動工具も機会があれば入手してみたいと思います。

 

そして、計画的に作業前に充電して活用していく運用ができるのか、自分で試してみたいと思います。

 

ちなみにこの作業の様子を動画にもしましたので、もしよろしければご覧いただけますと嬉しいです。


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追記

後日、別個体ですが同じ機種の塗装にも挑戦しましたのでそちらもぜひご覧ください。

 

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CBR250RR MC22 バイクのオイル交換をした話

以前レストア記事を書いたCBR250RRですが、この度オイル交換をいたしましたのでその作業の様子をご紹介したいと思います。

 

※レストアの様子も途中まで調子よく書けていたのですが、なんとなく中途半端になってしまいました。なかなか継続できない性格を反省しつつ、自分に甘くストレスにならない範囲でゆるーくブログしていきたいと思います。

 

ちなみにこの作業の様子も動画にまとめてみましたので、時間が余ってヒマでヒマで仕方がない方は是非ご覧くださいませ。

 


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それでは作業開始です。

まずは以前購入した安物のバイクスタンドをリアにかけてバイクを立てます。

別に立てなくても作業は可能だと思うのですが、なんとなく水平にしたいのと車体の下側をのぞき込んで作業することになるので少しでも高さを上げたいのでスタンドを立てます。

(せっかく購入したスタンドを積極的に使いたいというのもあります。)

CBR250はZと違って車体が軽いので、一人でも簡単にスタンドを立てられます。

 

次は車体左側のカウルを外します。

オイル交換の時は左側だけ外せば十分です。

MC22は単純に外から見えるボルトで留まっているだけなので簡単に外せます。

(というか私のオンボロCBRは一部タイラップで留めてありますのでさらに簡単に外せます。)

最近のフルカウルのバイクはなんだか複雑に爪とかで固定されていて外すのがめんどくさいのもありますよね。

 

カウルが外せたらエンジンを下から覗くとドレンボルトオイルフィルターのカバーが見えます。

真下に付いていますので狭くもないし、他の部品にオイルがかかるのを気を付けないといけないようなこともない位置で作業性は良好です。

 

廃オイルはモノタロウで購入したオイル処理ボックスに直接受けます。

廃油受けに一旦入れて鉄粉や異物が無いかをチェックしたり、オイルの色をチェックしたりしてみても良いのですが、どうせ見てもあんまり分からないですし、鉄粉が出てきたからと言ってオーバーホールできるわけでも無いので、効率重視で直接ボックス行きです。

 

17mmのスパナを使ってドレンボルトを緩めて抜き取ると、結構な勢いでオイルが排出されます。

前回交換してからそんなに距離を走っていない(というか全然走っていない)事もあってか、見た感じはキレイなオイルが出てきました。

サービスマニュアルによると6,000km毎に交換せよとの事ですが、たとえ距離がまだでも交換してから何ヵ月もたつとオイルは劣化していくらしいので距離を走っていなくても定期的に交換した方が良いらしいです。

 

オイルが抜けたら次はオイルフィルターを外します。

フィルターのカバーのボルトは12mmのスパナで緩めて、カバーをグルグル回すとボコッと外れます。

フィルター交換はこのバイクが我が家に来てから初めてなのですが、もっとヘドロのような状態かと思いきや意外にもキレイでした。

前オーナーの手によってちゃんとこまめにオイル管理されていたのでしょうか。

ちなみにフィルターはサービスマニュアルには12,000km毎に交換せよと記載がありますので、オイル交換2回に1回の割合で交換すると良いという事ですね。

 

外したドレンボルトとフィルターのカバーはパーツクリーナーで洗浄しておきます。

↓洗浄後

 

交換用に購入したフィルターです。

 

KITACOの商品でOリングも一緒になっている親切な商品です。

サイズさえ合っていれば性能はそんなに気にするほどの差は無いと思いますので、純正にはこだわらず手に入れやすい商品を買いました。

 

色んな車種に合うようにパッケージになっているようで、余分なOリングも入っています。

四角いやつはMC22には使いません。

いつか何かに使うかもしれないので一応しまっておきます

こうやってゴミが溜まっていくんですね。

 

古いOリングと入れ替えるだけなのですが、少し不思議なことがありました。

外したカバーになぜかOリングが2個入っていました。

なんででしょうね?

いくらなんでも間違えて2つ入れちゃったのならドジっ子が過ぎると思いますし、何か理由があって2つ入れたのでしょうけど、2つ入れる理由があるとすればオイル漏れをムリヤリ止める為しか考えられません。

(むかしマフラーの排気漏れを止める為にガスケット3枚ぐらい入れてムリヤリ締めたりした事を思い出しました。)

 

かと言ってカバー側とエンジン側のそれぞれの合わせ面を見てみても別に異常があるようには見受けられませんので、謎は謎のまま、今回は普通に1個だけ入れて戻します。

 

あと今回サービスマニュアルを見ていて私的に意外だったのが、

ドレンボルトの所のこの↓ワッシャ

どうやら『再利用禁止部品』では無いっぽいという事です。

ドレンボルトの所のワッシャって漏れを予防するためにペチャっと潰れて密着するタイプのワッシャを使っている車種が多いと思うのですが、このワッシャはそんな形状でもなく、マニュアルにも『損傷している場合は交換する』と記載がありました。

つまり損傷していなければ交換しなくて良いという事ですよね?

というかこのワッシャが損傷する事なんてあるのでしょうか?

いずれにせよ作業し始めてからワッシャの事を思い出し、事前に用意もしていなかったのでそもそも再利用する気まんまんだった訳ですが、なんとなくお墨付きをもらえた気分で堂々と再利用します。

 

今回入れるオイルです。

オイルフィルターを交換した場合は2.4リットルのオイルを使用しますので

10W40のHONDA純正G2を2リットルと10W30のG3を0.4リットル入れることにします。

別にこだわりのブレンドとかそんなのではなくて、ただ単に手持ちにG3が1本だけあったので、順番に使っていかないともったいないのでG2を2本しか買わなかっただけです。

 

サーキットを走るわけでも、峠を攻めるわけでもなく、近所をウロウロするだけの使用なので、低価格なオイルで問題ないと思っています。

むしろ高級なオイルをたまにしか交換しないぐらいなら、低価格オイルを頻繁に交換した方が良いという話も聞きますので、オイルのグレードには普段からそんなにこだわっていません。

とはいえ最低限の品質は必要だとは思いますので、ひとまず間違いはないであろう純正オイルを好んで使っています。

 

新しいエレメントとドレンボルトを車体に取り付け。

ちなみに、

フィルターの方のボルトは締め付けトルクが1.5~2.5kg-m

ドレンボルトの締め付けトルクは3.5~4.0kg-m

だそうです。

私はもちろん普通のレンチでなんとなく締めました

 

しっかり下周りを閉めたことを確認して、車体右側の注入口からオイルを入れます。

オイルを缶からオイルジョッキに移し替えて入れています。

缶から直で入れるとこぼすのでオイルジョッキでちょっとずつ入れています。

 

2.4リットルのオイルを入れたらエンジンを始動して循環させます。

マニュアルによると2・3分アイドリングして、エンジンを停止させて、さらに2・3分後にオイル量のチェックをしろ。となっています。

 

アイドリング中に下回りをチェックしましたが、今のところオイル漏れは無さそうでした。(2重のOリングは何だったんでしょう?)

エンジンを切って3分後にオイル量のチェックをして問題なし。

(ピンぼけですが適正な量でした。)

あとはカウルを元に戻してスタンドから降ろしたら作業完了です。

 

お店でオイル交換してもらうのも良いのですが、慣れてくるとお店まで行くのがめんどくさく感じるのでバイクのオイル交換はほとんど自宅でやっています。

 

やっぱりできることは自分でやった方が愛着も沸くってものですし、ぜひチャレンジを~!